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2011年2月19日土曜日

幻の鉄道雑誌「SLダイヤ情報」が電子書籍で復刻

iPadには従来の電子端末にはない、胸ときめかせる可能性が眠っているわけですが、その中の一つは「タイムマシーン」ではないかと、半分真面目に思ったりします。ノスタルジー派の私にとってはこの上なくありがたい可能性なのですが、今回はそんな願望に答えてくれた、いや願望を超えて現れたある電子雑誌を紹介したいと思います。それがこの↓「SLダイヤ情報」です。
電子書籍 SLダイヤ情報 - 交通新聞社

この雑誌が発刊されたのは今から40年近く前の1972年(昭和47年)秋。当時の国鉄が蒸気機関車の完全撤廃を決定し、残り少なくなった勇姿をフィルムに、そしてこの瞳に刷り込んでおこうと、全国にSLブームが巻き起こった時期であり、こうした雑誌が撮影ガイドの実用誌として重宝されたのでした。

鉄道雑誌というと、まもなく通巻600号と創刊50周年を迎える「鉄道ファン」、終戦直後から続く老舗雑誌「鉄道ピクトリアル」と「鉄道模型趣味」、そして「鉄道ジャーナル」がいわゆる4大誌として君臨しているのですが、この「SLダイヤ情報」の存在を知るファンはそう多くはないでしょう。今では撮影ガイドに特化した「鉄道ダイヤ情報」がそのスピリッツを受け継いでいるわけですが。

ただ、一言添えておくと、かくいう私、当時この雑誌にはほとんど興味を持ちませんでした。これと同じ流れでキネマ旬報社が出していた「蒸気機関車」という雑誌もあったのですが、いずれも見ての通り、“色”がなかったわけですよ。まだ未就学児だった子供に、その良さが解るはずもないわけで。

でも、今こうして改めて目を通してみると、SL消滅(今ではイベントに重宝されているわけですがそれは置いておいて)という一大転換期の車両の動き、ファンの流れ、時代の変わりよう、そして肌感覚が、黒煙と漆黒のボディの画像と丁寧な活字から伝わってきて、40年前の空気を多少ながらかぐことが出来るから不思議です。

あわよくば、他の鉄道雑誌もこうしたかたちでいにしえのバックナンバーを電子化してくれたらと、願わずにはいられません。

2011年1月20日木曜日

新幹線開通当時の時刻表が電子書籍で完全復刻、しかもお買い得

昭和初期から時刻表を発売しているJTBが、国鉄が熱かった頃の時刻表を完全復刻して電子書籍化し、きょう1月20日から発売を開始しました。iPhone、iPadユーザーなら、App storeで無料配信している書店アプリ「BookGate」を手に入れれば買えますよ。





しかも2冊セットで1500円。え?高い?いやいや、この原本である11年前に発売された復刻版は5冊セットで14500円もしていたんですよ。そのうち2冊分だからざっと3000円くらいの計算ですから、これは絶対お得。だいたい、この時刻表の古いやつっていうのは、やたらと高いのです。神保町の古本屋界隈で当時のモノを買おうとすれば、1冊で軽くウン万円はする世界です。それが1500円ぽっきりなんて、夢のようです。

今回復刻版として登場したのは、昭和39年10月号と昭和43年10月号。うん、さい先としては実にいい選択です。前者は東海道新幹線開通と東京オリンピック開催に日本中が沸き立っていた時期のもの。日本の大動脈である東海道本線にとっては明治22年に全線開通して以来、最大の転換期と言えたのがまさにこの月で、まとめて収録されている広告のコピーなどからもその興奮度合いが直に伝わってきます。

そしてもう一つの昭和43年10月号は、鉄道ファンの間で「ヨン・サン・トオ」と今に語り継がれる、全国の国鉄の地図が大幅に塗り替えられたダイヤ改正が行われた当時のものです。東北本線が青森まで全線電化が完了し、北の大地を「はつかり」「ひばり」「ゆうづる」など様々な特急列車が疾走し始め、一方で無煙化、すなわち蒸気機関車が次々と鉄路から姿を消しだした始まりでもありました。

そうした時代の空気を、この電子書籍版から時刻表の数字や記号からそこはかとなく体感しながら時間旅行に興じてみるのもいいでしょう。そんな楽しみ方が気軽にできるようになったのがまたうれしい。デジタルは苦手のノスタルジー派の方にもiPadの購入動機になればいいですね。